インタビュー:佐野康宏

スプラウォーズ、たけのこ、後ろから支える地方創生

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佐野さんは南部町出身ですか?

佐野康宏
佐野康宏

そうです。南部町生まれ育ちです。実家がプラスチック製品の工場をやっていて。兄もいるから、まあ自分は外に出ていく感じでしたね。専門学校で東京に出て、機械系の設計を学びました。本当は建築の方に行きたかったんですけど、なかなか難しくて、機械設計に落ち着いた感じです。

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卒業後は設計の仕事に?

佐野康宏
佐野康宏

そうですね。神奈川の会社に入って、部品を作っている会社で設計やって、それを評価して、図面引いて、みたいな仕事を7年くらいやっていました。

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それで、どういう経緯で山梨に戻ることになったんですか?

佐野康宏
佐野康宏

実家から、兄弟でやった方がいいという話があって、戻ってきたんですよ。せっかく戻ってきたからいろいろやりたいな、と思っていたら、地元のことがいろいろ見えてきて。 子どもの頃から毎年遊びに行っていたお祭りを、自分が手伝う側になったんですけど、その祭りもなくなってしまったり。母校の学校がなくなったりとか。いろいろと状況変わって、なんかやばいなって、この場所が、という感覚があって。 で、子どもが生まれるじゃないですか。子どもはどうなるよって。いろいろ考えて、自分で独立して、自由な時間を作って、何かしていきたいなと。それで独立したって感じです。

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独立は2021年ですよね。

佐野康宏
佐野康宏

2021年から、今年で5年目です。Web、デザイン、MEO対策、あとグランピング事業も始めました。この方向にした理由はシンプルで、南部町とか峡南地域って、Webとかデザインをやっている人がそもそもいなかったんですよ。地域の事業者の話を聞いて、ちゃんとリアルにその事業者のためにことをやっていきたい、と。 ここで事業者が活性化すれば地元は盛り上がるから、自分はその後ろで支える。東京に近いから、情報を早く伝えられる。そういう役割を担いたいということで始めました。

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SZAC南山梨の事務局長もされていますよね。あれはどういう経緯で?

佐野康宏
佐野康宏

SZACはもともと観光事業者が立ち上げたんですよ。人口が減って、地域が衰退していくのが目に見えてる。観光で人を呼び込んで関係人口を作らないと、という発想で。ただ、一つの町では宣伝する力が足りない。だから峡南5町——市川三郷、富士川、身延、早川、南部——という広域の枠組みで観光を発信していこうと。 代表理事が下部ホテルの社長で、自分が関わり始めた時にはもう動いていたんですけど、コンサルが主導でなかなか地域の人たちが主体的に動けていなかった。じゃあ自分が事務局長として入って、アイデア出して、皆さんにお伺い立てて、OKが取れたら即行動、みたいなスタイルにしました。 理事の方々が後ろ盾にいるから、自分は自由に動けてる。そういう組織です。

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竹の子祭りにアドバイザーとして関わっているんですよね。

佐野康宏
佐野康宏

南部町の福士側に竹のモニュメントがあって、川もあって、観光地として一番作っていきやすい場所なんですよ。道の駅と、山水徳の里というキャンプ場と、奥山温泉の三社で実行委員会を立ち上げて、そこにアドバイザーとして入っています。 竹の子祭りが4月12日にあって、旬のたけのこを掘って、その場でバーベキューして食べられる。山水徳の里は釣り堀もあって、つかみ取りもできる。竹細工とか竹とんぼ作りとかも。結構来るんですよ、あの祭りは。

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ちょうど今週末、南部町ぐらいだったらいけるんじゃないかなという話になってて。行けちゃうかも!

佐野康宏
佐野康宏

じゃあ是非来てくださいよ!

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スプラウォーズっていうのはどういうものですか?

佐野康宏
佐野康宏

水鉄砲のサバイバルゲームです。背中に水タンクを背負って、ターゲットをそれぞれ持ってて、そのターゲットが濡れると溶けて落ちるんですよ。アウトになっても復活ゾーンで戻れる。アウトになった数で勝敗が決まって、前半3分・後半3分の6分。短いけどめちゃくちゃ疲れます。 去年はクラフトパークとフルーツパーク、あとヴィラエステリオっていう結婚式場でやって。今年は山梨を出て静岡の用宗漁港のスペースでやる予定で、もう決まってます。さらに名古屋でも。あそこのお祭りが昼間に人が来なくて、なんか人寄せできないかって相談があって。じゃあスプラウォーズやりましょうと。 フランチャイズ形式みたいな感じで、そこの人たちが運営できるように仕組みを渡していく。長崎からも相談が来ましたよ。

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できるんじゃないですか。

佐野康宏
佐野康宏

それを目指してます。各地域に支部を作るような感じで。道具を持っていけばどこでもできるスタイルで、ノウハウは自分が持ってる。 クラフトパーク桜のフェスもそうで、身延のしだれ桜5200本を観光スポットにしていこうと、クラフトパークさんと一緒にフェスを3年やって、今は2日間で1万人くらい来るイベントに育ちました。地道にやれば育つんですよね。

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テントサウナのレンタルとキャニオニングも始めているって聞きました。

佐野康宏
佐野康宏

テントサウナのレンタルはやってますね。サウナ目的というよりは、峡南地域の自然と川を知ってもらうために始めたんです。サウナをやるために来てもらって、そこで川や自然を体験してもらう。 キャニオニングは今年から始める準備をしていて。川に入って、岩を滑り降りて、みたいなやつ。

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今は南部町ではなく身延在住ですよね。

佐野康宏
佐野康宏

今は身延です。南部から車で20分くらい。住む場所を決める時に、自分の実家の南部と、妻の実家の下部の身延側のちょうど中間がいいなって探したんですよ。そしたら今住んでいる身延がちょうどいいところだなって。そんなに深い意図があったわけじゃなくて、両方の親に近い方がいいから、という結果です。

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ちなみに奥さんとはどういうきっかけで?

佐野康宏
佐野康宏

こっちに戻ってきたら同世代がもうほとんどいなくて、人脈がゼロに近い状態で。で、ソフトバレーに行ったんですよ。そこで妻と出会いました。

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専門学校を出たという話でしたが、それを聞いたとき、絶対美容の専門だと思いましたよ。カッコいいから。

佐野康宏
佐野康宏

(笑)妻が美容師なんですよ。自分はまったくセンスないので、こういう格好も全部妻が選んでくれているんです。自宅でサロンやっていて、完全予約制で、一人しか受けないやつ。 でもお互い忙しいから、タイミングが合わなくて。やってほしいけどなかなか言えないな、みたいな(笑)。

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ワフクリエイションって、名前の由来はなんですか?

佐野康宏
佐野康宏

和風が好きで、「和」から始まる言葉で名前を作りたかったんですよ。「和風」から「ワフ」が思い浮かんで。一応ウェブサイトにはW・A・F・Uそれぞれに意味をつけてて、全部合わせると「未来を想像する」みたいな意味合いになるんですよ。想像できるものは実現する、というところに繋がっています。

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SZACというのも名前が面白いですよね。

佐野康宏
佐野康宏

それは自分がつけたわけじゃないんですけど、聞いたら面白くて。あの四神——玄武とか朱雀とかっていう——で、南を守るのが朱雀なんですよ。南山梨の南ということで、朱雀からSZACになったという。なんかいいなと思いました。

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水鉄砲、たけのこ、サウナ、デザイン——全部バラバラに見えて、全部この地域に繋がってるんですよね。後ろから支えるっていうのが一本の軸になっている。

佐野康宏
佐野康宏

そうですね。自分は表に出たいタイプじゃないので。後ろで動いて、誰かが活躍できる場を作れれば、それで十分なんですよ。地域に人が来て、事業者が元気になって、この町が続いていく。そのために動いてるだけで、楽しいですよ、毎日。